「3日スッキリ終活」準備方法と最低限やっておくこと
公開日:2020.09.10 更新日:2021.02.23
■ この記事で解説すること
終活は「3日」でスッキリ解決!
必要だと思っているけど・・・「先延ばし終活」症候群は今日で卒業
10年ほど前より「終活」ブームが到来していますが、いざ実際に「終活」に取り組んだ人はどのくらいいるでしょうか?
実際に取り組んでいる人の多くは、身近な人が亡くなったり、自身が病気になったりしたことがきっかけとなり、必要に迫られる形で始めた人がほとんど。
そうでない場合は、「いつ」、「どこから」、「どんな順で」手をつけたらいいのか分からない人が少なくありません。
そこで遺族目線で、70歳過ぎたら万が一に備えて、最低限これだけはやっておいてほしいと思う「終活」をまとめてみました。
集中して取り組めば、3日で完了できるようにプランにまとめています。
参考にしてください。
1日目:お金に関係するものを整理する
お金にまつわる重要書類をまとめる
多くの人が、お金に関係するものは一か所にまとめていると思いますが、
そうでない人は、万が一のときに備えて、銀行の通帳や印鑑、保険証券や年金手帳、自宅の権利証(登記識別情報)などの重要書類は一か所にまとめておくようにしましょう。
盗難が心配で分けておきたい場合は、なるべく少なくして、家族に保管場所を伝えておきましょう。
毎月の引き落とし項目をまとめておく
また、光熱費や通信費、カード代金や諸会費など、毎月・毎年引き落とされるものがあれば、それらの一覧表を作っておくと良いでしょう。
ご自身が亡くなったときに、遺族が気付いて解約手続きをしてくれなければ、口座から引き落とされ続けたり、あとで請求されてしまいます。
一覧表があれば、遺族はとても助かります。
預金口座やクレジットカードで使っていないものがあれば、解約手続きをしましょう。
預金口座の解約は、近くの店舗以外にも、電話やインターネットで手続きができる場合もあります。
クレジットカードは電話で解約できます。
相続財産目録を作成する
お金に関するものが整理できたら、「財産目録」の作成をおすすめします。
相続財産目録とは「財産を一覧表の形式で整理したもの」。
不動産や現預金、有価証券だけではなく、借金などのマイナスの財産についても記載します。
相続財産目録に記載するもの
相続財産目録には、所有しているすべての財産を記載します。
自宅をはじめ、特に利用していない土地や貸していたマンション、現金や預金、金やプラチナ、貴金属類、上場株式・国債等の有価証券、自動車など、換金価値があるものすべてを記載する必要があります。
また、例えば銀行やサラ金業者にお金を借りていた場合や、クレジットカードの未払い分があるような場合など、
借金や債務等のマイナスの財産についても記載をする必要があります。
1日目:「おカネ」の整理
- お金にまつわる重要書類をまとめる
- 毎月の引き落とし項目をまとめておく
- 財産目録を作成する
2日目:身の回りのものを整理する
身の回りのものを分類
まずは、自分の身の回りのものを、「いるもの」と「いらないもの」に分類します。
いらないものは処分し、捨てることに抵抗があるものや迷うものは、保留しておきましょう。
分類しながらでも分類し終わってからでも良いですが、1日目に作成した「相続財産目録」に、身の回りのもので、「いるもの」に分類されたものを記載しましょう。
相続財産目録は、一般的には経済的に価値がないようなものは記載する必要はありませんが、(例えば故人のアルバムや、衣類など)
親族間で形見分けなどを行う際に便利なので、経済的に価値のないものでも記載してくと良いかもしれません。
保留しておいたものは、確実に「いるもの」となったら相続財産目録に記載し、「いらないもの」になれば処分します。
気持ちが決まるまでは保留で構いませんが、自分で期限を決めて、期限になったら再度考えましょう。
2日目:「モノ」の整理
- 身の回りのものを分類
- 「相続財産目録」に記載しておく
- 保留にしたモノは、期日を決めて再度考える
3日目:不要な預金口座・クレジットカードの解約
1日目、2日目で終わってないものがあれば続けましょう。
余裕があれば、延命治療(尊厳死)や葬儀、納骨の希望などをエンディングノートなどに記載しておくと良いでしょう。
誰かの借金の保証人になっている場合は、必ず記録に残しておきましょう。
誰に何を遺したいかの希望があれば、遺言書を用意することをお勧めします。
エンディングノートは、生前のうちに信頼できる人に保管場所を伝えておくか、お金に関係するものとひとまとめにして置くと、家族にとってもわかりやすいでしょう。
3日目:整理品をまとめる
- 不要な預金口座・クレジットカードは解約
- エンディングノートなどに残しておく
- 遺言書を用意する
- 書類の保管場所を決めて、信頼できる人に伝えておく
終活で家族を幸せに
最低限、ここに挙げたことをやっておけば、残された家族は、お金関係の通帳や書類が見つからずに慌てることや、延命治療をするかどうかで悩むことが少なくなるでしょう。
また、遺言書を用意しておけば、遺産をめぐって親族間が揉めるような事態を防ぐことにも繋がります。
一方、今回ご紹介した内容はあくまで「必要最低限、行っておくべき終活」です。
これだけやっても完璧ではなく、万が一の時には遺族は延命治療をするかどうかで悩むこともありますし、遺言書があっても、遺産相続で争うこともあるかもしれません。
終活はこのほかにもやれることはたくさんあり、その人の置かれた状況や想いによって必要なものは異なります。
どうしたら良いかわからないときは、信頼できる専門家に相談し、自分のペースで、自分に合った「終活」を進めましょう。
まとめておくと良いもの
- 預貯金の通帳(ネット銀行の情報も)
- 有価証券(ネット証券の情報も)
- 口座引き落とし情報・解約が必要な取引先
- 保険証券
- 印鑑
- 年金手帳、年金証書
- 保険料決定通知書、医療費の領収書
- 固定資産税や市区民税などの納付通知書
- 不動産や動産(車など)の証書
- 賃貸借契約書など有効な契約書
- 出生時から現在までの戸籍謄本 (本籍地と筆頭者の一覧でもよい)
■ 記事監修について
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創業39年、横浜・横須賀・東京丸の内に事務所を構える司法書士事務所です。
相続、遺言、終活、債務整理、不動産登記、会社設立、定款変更、建設業許可申請など、多岐に渡ってサポートを行っております。
相談実績は10,000件を突破、各メディアや書籍、セミナー登壇実績も多数あり。各事務所にて無料相談会を実施中です。(平日夜19時まで、土日祝日も相談可能)
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