家族信託でかかる初期費用や注意点を解説

公開日:2020.11.18 更新日:2021.03.14
家族信託で初期費用を抑える方法を解説 - 相続オナヤミ相談 花沢事務所

家族信託はメリットばかり?!初期費用も含めて解説


自分で自分の財産管理ができなくなってしまったときに備えて、家族に自分の財産の管理や処分ができる権限を与えておく方法のことを、「家族信託」といいます。


家族ではなく、他人に報酬を払って財産管理を任せたり、運用を行ったりしてもらう方法としては、「投資信託」などがありますが、


家族信託は家族間での利用が想定されているため、財産管理のための報酬が発生しないという特徴があります。


信託をしておけば、その後に本人の判断能力が低下しても、資産凍結されることなくスムーズに資産の管理・処分できるメリットがあるので、元気なうちに信託をしておくことをオススメします。


その反面、初期費用がかさんだり、税務申告の手間がかかったりするなどのデメリットもあります。


自分の資産に合わせてどのような計画で進めるのが良いか、専門家と相談した方が良いでしょう。


家族信託のメリット


財産管理が委託者の判断能力に影響されない


認知症を発症してしまうと、一般的には単独での法律行為が認められなくなります。


程度にもよりますが、預金を下ろすことや不動産の売却などができなくなり、その人の財産は、家庭裁判所の監督下に入ります。


家庭裁判所の監督下に入れば、財産の運用・処分が制限されてしまいます。


しかし家族信託は、認知症発症前に財産所有者本人と信託契約を結ぶため、その後の判断能力低下に関係なく、財産管理を続けることができます


【参考】成年後見制度は、下記のような負担や制約があります。


(1)家庭裁判所(後見監督人が選任されている場合は後見監督人)への定期的な報告義務の負担が重い。

(2)後見監督人が選任された場合の後見監督人報酬の負担(月額1~2万円程度)がずっと続く。

(3)成年後見人が行えるのは、家族にではなく本人にとってメリットがあることに限られる。


委託者の思い通りに財産の承継等を決定できる


信託契約の中で、財産権を引き継がせる人を定めておくことができ、次の後継者だけではなく、次の次の後継者まで決めておくことができます


これは、遺言でも実現不可能なこととされています。


家族信託のデメリットと注意点


家族信託のデメリットはほとんどないとされていますが、あえて挙げるなら、以下の3点があります。


該当する場合は注意が必要です。


投資用不動産を2箇所以上持つ方が家族信託した場合、信託した不動産の損益通算ができなくなる


信託した不動産において生じた損失は、租税特別措置法においてなかったものとみなされ、他の不動産の黒字から相殺できなくなります。


特に修繕等の必要がある不動産を信託する際は、十分に注意する必要があります。


受託者次第で信託財産を受託者自身のものとして扱うなどの危険性がある


家族信託は、受託者に監督人がつく必要がなく、長期に渡り信託財産を扱うことになるため、受託者1人のみに任せると、信託財産を受託者自身のものとして扱う危険性があります。


受託者1人に任せるのではなく、受益者代理人や信託監督人などを信頼できる人や専門家に依頼することが重要です。


初期費用・運用費用がかさむ場合がある


家族信託で一番ネックになる点が初期費用・運用費用です。

具体的に下記にて解説します。


家族信託にかかる費用は?


(1)初期費用について


家族信託の手続きには、30万円から100万円ほどの高額な初期費用がかかってきます


しかし、家族信託を利用することで得られるメリットと、何もしないことによって将来的に発生するデメリット、ランニングコストなどを考えれば、決して高い費用ではありません。


初期費用だけで判断せず、「自分たちの相続対策に最も適した相続対策は何なのか?」を十分に考慮した上で、家族信託の利用を検討してみましょう。


例えば、親が認知症になった後に、成年後見人に司法書士や弁護士が選任されると、月額2万円~6万円程度の報酬を支払うことが必要になります。


その間に不動産の売買や賃貸の契約などを行う必要があると、更に高額の費用がかかってきます。


65~69歳で認知症と診断された場合、平均生存期間は10年と言われています。


仮に成年後見人の月額報酬が3万円と仮定すると、10年で360万円以上の金額を支払うこととなります。


そのため、トータルコストで考えると「家族信託の方が安く済んだ」というケースも少なくありません。


また、成年後見制度は「本人の保護」を目的として、家庭裁判所の監督のもと、厳格に財産管理が実施されます。


財産を運用したり、有効活用することが目的ではないため、ご家族や相続人にメリットがある相続対策は全く行えません。


初期費用だけで判断するのではなく、ランニングコストや利用効果を十分考慮したうえで、家族信託の利用を検討してみることが大切です。


(2)家族信託の手続き後にかかる費用について


状況によって必要になる費用は変わります。


信託契約書を変更する場合


信託契約書の内容は一度作成した後に、変更することも可能です。


その際は、既存の契約書を変更するという手続きを取ります。


信託契約書の変更には、およそ10万円程度の費用がかかります。


信託監督人を置く場合


管理運営を委託された財産から得られる利益を受け取る受益者が未成年者であったり、高齢により判断能力が低下した場合に、信託事務がきちんと行われているかどうかを受益者が判断することは困難です。


このとき、受益者に代わって受託者を監督する者を「信託監督人」といいます


信託監督人を司法書士に依頼した場合、毎月数万円の費用が必要になります。


■ 記事監修について

司法書士法人 花沢事務所
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創業39年、横浜・横須賀・東京丸の内に事務所を構える司法書士事務所です。
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