「おひとりさま相続」が激増?! おひとりさまでも安心な相続や手続きのポイント



近年急増する「おひとりさま」相続


おひとりさまが亡くなった場合、遺産の全容の把握が難しいケースがあります。

銀行はどこを使っていて、どんな取引をしていたのか…。

どんな保険に入っていて、誰が受取人になっていたのか…。

「おひとりさま遺産相続」の相続人となることが多いきょうだい姉妹や甥・姪は、
おひとりさまとの人間関係が希薄である場合が少なくないため、「何もわからない」ということが起こりがち。

そこで、「おひとりさま遺産相続」で直面しがちな問題や、トラブルを避ける方法を知っておきましょう。


「おひとりさま遺産相続」で直面しがちな問題


問題① 法定相続人たちの人間関係が希薄


おひとりさまが亡くなった場合、通常は子どもがいないため、きょうだい姉妹が法定相続人になる場合が多いです。

また、きょうだい姉妹の中ですでに死亡している人がいる場合、その子ども(おひとりさまにとっての甥や姪)も、法定相続人になります。

きょうだい姉妹や甥・姪が相続人になると、相続人同士の人間関係が希薄である場合が多く、遺産分割協議がまとまらないことが少なくありません。


問題② おひとりさまと法定相続人たちとの人間関係が希薄


おひとりさまと相続人との人間関係も希薄であることが多いので、おひとりさまが利用していた金融機関がどこなのか、借金があるのかないのか分かりません。

調査しようにも、10カ月の期限内では、遺産の全容が調べきれないケースもあります。

そのため、相続人が相続税の申告をしようと思っても、期限内に把握しきれず、申告後に新たに財産が見つかるようなことも。

その場合は、納税額を修正し、追加の税金を納める必要が生じるだけでなく、場合によっては、延滞のペナルティーがかかる場合もあります。


「おひとりさま遺産相続」でトラブルを避けるためには


遺言書を作成する


きょうだいが多く、既に逝去されている人がいる場合、甥や姪に相続することになるため、関与者が幅広く、複数になるケースが多いです。

そこで、遺言書を遺し、生前にお世話になった人のみに財産を渡すとすることで、手続きはかなり軽減されます。


「おひとりさま遺産相続」には「遺留分」がない


「遺留分」とは、法律上相続人に保障された、一定の割合の相続財産のこと。

この場合の相続人とは、配偶者とその子供、直系尊属に限られ、この相続人を「遺留分権利者」といいます。
    
被相続人は遺言で、自分の財産を誰に遺そうと自由ですが、
相続には遺された相続人の生活保障や、被相続人の財産形成に貢献した相続人への清算的側面もあります。

そこで、被相続人の利益と相続人保護のバランスをとったのが「遺留分」です。


きょうだい姉妹が相続人である場合はどうなる?


きょうだい姉妹が相続人である場合、「遺留分」がないため、
遺言書の内容の通りに財産を引き継いでもらうことができます。

「おひとりさま遺産相続」の場合、きょうだい姉妹が相続人である場合が多く、「遺留分権利者」がいないため、
おひとりさまが考えた通りの相手に財産を引き継いでもらうことができるわけです。

いつもお世話になっていた近隣の人や施設のスタッフなど、相続人以外の人に財産を遺したい場合や、どこかに寄付をしたい場合も、

遺言書を作成しておくことで実現できます


遺言書の存在を知らせておく


相続財産の特定などには有効であるため、エンディングノートを活用している人は多いですが、原則として、エンディングノートには遺言書としての効力は認められません

しっかりと遺言書を作成しておく必要があります。

しかし、せっかく遺言書を作成しても、誰にも遺言書の存在が知られておらず、どこからも見つけることができなければ、相続人間では遺言書がないものとして遺産分割協議をされてしまいます。

こうした事態を避けるために、内容まで伝える必要はありませんが、
法務局などの公的機関に遺言書を預けておくことや、遺言書を作ってあることだけでも伝えておく必要があります。


「遺言執行者」を決めておく


遺言執行者」とは、遺言者の死後に遺言の内容を実現するための各種手続きを行う人をいいます。

特に有資格者であるなどの制限はないため、その遺言書の中で一番多く財産をもらう人を、「遺言執行者」に指定しておくケースが多いですが、

親族間で円滑な相続を進めるために、司法書士などの専門家に依頼するケースも年々増えています。
 
「遺言執行者」を決めておくと、相続手続きがスムーズに進む場合が多いようです。

おひとりさま相続ポイント

  • 遺言書を作成する

  • 遺言書の存在を知らせておく

  • 「遺言執行者」を決めておく

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